防災行政無線での熱中症の呼びかけは、中止して欲しい

常総市では、熱中症予防の注意喚起を、防災行政無線で行うそうです。

防災行政無線で熱中症予防のための注意喚起を行います/常総市ホームページ

 市民のみなさまの熱中症予防対策の一つとして、環境省熱中症予防情報サイトで、熱中症指数が厳重警戒レベルになると予想されたときは、防災行政無線で熱中症予防のための注意喚起を行います。

熱中症指数というのは、暑さ指数(WBGT(湿球黒球温度))のことを指していると思われます)
環境省熱中症予防情報 グラフ−今日 つくば(茨城)

常総市(茨城県)の熱中症情報 - 日本気象協会 tenki.jp



追記
防災行政無線の放送内容/常総市ホームページ


放送は、7月いっぱいで8月は流さないようです。知りませんでした。下記の文章の大半を抹消いたします。


更に追記
結局、9月18日まで、文章を少し短くして放送することになりました。




注意喚起を流す、「厳重警戒レベル」は、どのくらいの頻度で起こるのかを想定するため、2009年〜2013年のつくばのデータに色付けしてみました。
24時間のうちの最高値が厳重警戒レベルになった日を橙色、危険レベルになった日を赤色にしています。
6月

7月

8月

9月

出典 環境省熱中症予防情報 過去データ-データリスト つくば(茨城)



年によって違うものの、7月、8月は、かなりの日数で厳重警戒レベルを超えています。
雨や台風でもなければ、連日のように防災行政無線からの放送が行われることになるのでしょう。
たまに流れるから注意喚起になるのであって、連日では効果は無いでのは?


熱中症による重大事故の例では、エアコンがあるのに使わない高齢者というパターンが多くあるようです。また、体調不良を感じながらも大丈夫だろうと作業を続けてしまい熱中症になることもあるようです。
防災行政無線で知らせたところで、そういう人はスイッチを入れたりはしないと思うのですよね。
常総市は、どの程度の効果があると見込んでいるのでしょう。



ちょうど、こんなニュースもありました。

昨夏の熱中症受診29万人 意識高まり、過去5年で最少:朝日新聞デジタル

2010〜14年の6〜9月の診療報酬明細書(レセプト)を分析して日本医師会雑誌に発表した。それによると、14年に熱中症で全国の医療機関を受診したのは28万5824人(うち死者343人)。13年の約41万人に比べて12万人以上減り、死者ともに2010年以降で最も少なかった。(略)
 (略)、死亡率は0・12%、入院率は7・6%で同じく過去5年で最低だった。死者の9割近くを占める70歳以上でも、死亡率や入院率は下がる傾向にある。


熱中症の知識が高まったため、個人や企業での対策がすすんでいるようです。

そんな時に、防災行政無線での注意喚起を始める必要があるとは思えません。



ただでさえ暑い時に、防災行政無線の音声が流れてきたのでは、たまらんよ。
まぁ、私は防災行政無線の導入初期時のアレで大嫌いになっているので、極端な反応をしているのでしょうけど、それを割り引いても、連日の放送は考えなおして欲しいものです。
せめて、梅雨明け後は、危険レベルを超えた時だけ放送するとかにしてもらいたいです。




環境省熱中症予防情報 暑さ指数(WBGT)について


環境省熱中予防情報サイト 暑さ指数とは?