市議会の話。 (議員定数の削減に関連して)

常総市議会では今、5月の定例議会を開催中で今日(10日)最終日を迎えましたが、2月の定例会に関連して思っていたことを、いまごろになって書いてみます。
(2月議会の話は、これで最後にする予定)


2月の定例会で、議員全員協議会を公的な会議であると規則で位置づけました。
今日、議員全員協議会が開かれたはずですが、ネット中継は無かったようですね。
可能であれば、ダダ漏れ中継(画像の編集などはしないで中継だけを、そのまま流す)で良いので、対応して欲しかったですね。(市役所のホールなどには映したのかな?)


また、議員全員協議会の議事録はウェブで公開されるんでしょうか? 規則には議事録を作るとは書いてありますが、ウェブ公開するかどうかは書いてません。
ついでなので、本会議の議事録の“公開”について探してみましたが、規則では何も規定されていないようです。いつまでに公開するかも書いていません。通常は次の議会の始まる前にウェブ公開をしていますが、根拠は特に無いようです。5月定例会のように一般質問者が多くなるなどで手間を必要とする議会も有るから、決めないことで柔軟で無理のない運用をしていると理解しておきましょう。
あと、取り消した発言については、“掲載しない”と決められているだけで、取り消した箇所や理由などを議事録に記載する必要もないようです。このあたりは議長の個別の判断によるのでしょう。
常総市議会議員全員協議会規程 平成27年3月16日 議会規程第2号

常総市議会会議規則 昭和42年3月22日 規則第5号 (平成27年5月1日施行)



さて、2月の議会では議員定数の削減が大きな議案となりました。
削減する理由として、現状の議会は正常ではないという意見が住民からあったようです。
でも、今の22人の議員から2人いなくなれば、議会は正常化するんでしょうか。
議員名簿がありますが、ここから2人を減らしたところで議会が変わるとは思えませんし、議会を変えるほどに影響力のある議員さんなら、選挙で落ちることもないでしょう。
定数を削減した際の議員構成は、どうなるのか、一度、考えてみても良いのかと。
(考えたからこそ定数削減を訴えたのかもしれませんが、それは議員を続けたいために定数削減に反対したひとと、同じような思考でしょう)
議員名簿/常総市ホームページ

委員会名簿/常総市ホームページ (委員長や副委員長はベテランの議員が担当するのかと思っていましたが、1期目の1人を除き2期目の議員さんばかりですね。そういう慣習でもあるんでしょうか)


そもそも3人の欠員がいる議会が正常でないと思うのなら、欠員を補充して正常化すべきという話になるはずで、何で定数を削減して欠員状態を固定しようとなるのか。
「定数削減は正義」という“信念”があるだけで、論理的な理由付けは何も無かったのでは。
議員の定数を4年毎に見直すという法令でもあるのなら別ですが、そんなものはありません。
定数削減に反対(現状維持)する意見の根拠は、「条令で22人と決まっているし、裁判の判決などの明白な問題は起きていないから」だけで必要にして十分なはず。
それをくつがえすだけの理由を提示できなかったということかと。


無投票になったのは候補者を出せなかった市民の敗北であって、議員には候補者を養成する責任はありません。
(2世議員や、先輩から地盤を分け合うような、しがらみの多い議員が望ましいというのであれば、別ですが)


議員は地域や特定団体の代表者ではないとか言っても、選挙では、地元、親族、関連団体の協力もあるはずで、議員に「市の全域に奉仕してるんですよ」とか言われても、「あぁ、そうですね」と納得することは、できんわな。
地域や団体の代表者だと言ってしまう議員さんのほうが、正直だし自覚しているぶん、マシな気もします。(良いことでは無いけど)



定数削減に反対するような記事ばかり書いていますが、私自身は現状維持でも削減でも、どちらでも良いという立場です。
エスかノーか、どちらかで答えよというのであれば、定数を削減をしたほうが良いと思いますし、減らすのであれば思い切って16人にしてしまうことを提案したいですね。
常任委員会の定員を5人にして、3つの常任委員会で15人。そこに議長を足して合計16人という計算です)
定数削減の議案に納得できないのは、削減する人数を1人でも4人でもなく、2人とした理由を誰も説明していないからということもあります。



定数削減の条例案が否決されたということは、削減が振り出しに戻ったということではありません。
常総市議会は、定数の現状維持が望ましいという意思を示したのですから、定数削減が遠のいたということです。
仮に、定数削減の条例案を5月の議会に提案していれば、先の市議会議員選挙が無投票になったことで多くの市民は問題があることを認識しているし、議員も現状維持ではダメだと言わざるをえないでしょうから、定数削減を実現できたかもしれません。
大失敗だったと思うんですけどね。



今日のニュースによると、取手市議会は定数を2名削減し24人にするようです。
定数2減、議運委可決 取手市議会:茨城新聞

ブログ新聞とりで 取手市議会が「贅肉を削る改革」 来年1月選挙から議員定数を2減して24人に

ブログ新聞とりで 来年から取手市議会議員の定数は24人、「金澤100条委」は賛成8反対16で不発

一方、「もの言う市民」が「議員に相応しいとは言えない議員が存在する」と指摘して「3減」を求めた陳情「取手市議会議員の議員定数削減を求める陳情」は、共産党を含めた全員反対で不採択となった。

ふさわしくない議員が居るという理由では、どこの議会でも賛同してもらえないみたいですね。


【茨城新聞】【市町村議会】常総市

2015年6月10日(水)
通年議会5月定例会議は10日、715万円の追加と圏央道常総IC周辺地域整備事業費5億円(2021年度までの限度額)の債務負担行為を含む一般会計補正予算案など12議案(うち追加3議案)を可決、日程を終了した。

追記 2017年12月

2017年12月16日(土)
常総市議会 定数削減を不採択 茨城新聞
常総市議会は定例会最終日の15日、定数削減を求める陳情を不採択とした。陳情は自治区長有志84人が8月に提出。この日の本会議で議長を除く19人の投票の結果、賛成5、反対14の賛成少数で不採択とした。同市議会は定数22で欠員2となっている。