市議会の話。 議員定数削減に関する金子議員の発言

常総市議会では今、5月の定例議会が開催中ですが、2月の定例会に関連して思っていたことを、いまごろになって書いています。


2月の定例会議での大きな話題といえば、定数削減の条例案でした。(当ブログでも議会の録画から記事を書きました。2015-03-27 常総市議会での定数削減の議案 その他 )


その中で金子議員の発言は異色というか、簡潔かつ早口で、良くわからなかったので議事録で確認してみたのですが、やっぱりよく分かりませんでした。

常総市議会会議録

2015.03.16:常総市平成27年2月定例会議(第22回会議) 本文
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◯1番(金子晃久君) 1番金子晃久でございます。こちらの請願に関しまして議会運営委員会の決議を尊重し、賛成の立場で討論をさせていただきます。
 4点大きくあります。1点目は、議員が多いほうが多様な意見の反映ができるという指摘がありますが、そもそも地方自治法上では我々地方議員は多様な意見の反映というものを責務としてはおりません。憲法第15条2項にも、すべて我々のような議員も含む公務員は全体の奉仕者であって一部の奉仕者ではないと規定されていますように、我々は多様な意見を反映することは求められておらず、あくまでも民主主義に立脚した合議体の構成員であるべきである。すなわち多様な意見の反映、これは行政が行うべきことであって、市民参画や市民協働によって達成されるべきものであると私は考えます。(略)
 (略)近隣自治体の動向もかんがみ、個人的には定数22よりも定数18のほうが好ましいと考えております
 以上です。


議員(議会?)に多様な意見は求められていないのであれば、議員は1〜2人で足りるのでは?
なんで、18人も必要なんでしょう?


これ、おそらく定数削減に反対している人の「地域(道路)の改善要求や、各種の団体(市民)の希望を聞いて実現するには様々な立場の議員が必要だから議員を減らしてはいけない」という意見に対して、「そのような個別の要望は市役所が聞いて市役所が対応すべきものであって、議員は個々の事項ではなく、市の全体を考えるべきだ」と言いたいのだろうと想像します。(違ったら、ごめんなさい。正しい理解を教えてください)


ひとつの考え方だとは思いますが、議員は以下のようなツイートもしているんですよね。
上記の発言は草刈りのような要望は(議員ではなく)市役所で受け付けるべきだと言っていると解釈するのですが、違うのかなぁ。

直ぐに処置できて、成果がひと目でわかり、毎年する草刈りについては議員をとおして欲しいということなんだろうか。
道路の改修のように時間のかかる事項では、住民から、あの先生に頼んでもダメだぁ、って言われてしまいますからね。
(注意 上記のツイッターアカウントがなりすまし等では無く、本当に議員のものかどうかの確認は当方ではしていません。開設して間もないアカウントですので、一応、ご留意ください)



上記の議会での発言では、同時に、こんなことも言っています。

2015.03.16:常総市平成27年2月定例会議(第22回会議) 本文
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◯1番(金子晃久君) (略)
2点目は地方創生というフレーズが今、はやっております。この中で議会や行政の役割が増大するという意見もありますが、役割が増大するのはむしろ行政の側であり、我々議会の役割の増大はいまだ未知数であります。よって、定数を維持することによって増大する役割を議会が対応するというものは理論的に現実的ではないのではないかと私は考えます。(略)
 (略)近隣自治体の動向もかんがみ、個人的には定数22よりも定数18のほうが好ましいと考えております
 以上です。

「役割の増大は未知数」ならば、定数を増やす必要が出てくる可能性もあるということですよね。
普通に考えれば、定数を維持して様子を見るという判断になると思うのですが、それは現実的ではないと言うのは何故?
ましてや定数を減らす理由になるの?
未知数だから現時点では考慮する必要はないというのなら、わからないでもありませんが。



ちなみに全く別の話題になりますが、金子議員は、こんなツイートもされていました。
新聞社を「国家や政権の打倒を目論む」「無責任集団」、「潰れてしまえ」と言うのは、(特別職の)地方公務員による、いち民間企業に対する“暴言”だよなぁ。
金子てるひささんはTwitterを使っています: "秘密保護法案をめぐるモーニングバードの報道。共産党の志位委員長の街頭演説の動員聴衆に「どう思いますが?」と聞いて帰ってくる答えを「街の人」の反応として紹介している。度を越した偏見報道。ほんと国民をバカにしたマスゴミの象徴のテレビ朝日だ。"

金子てるひささんはTwitterを使っています: "慰安婦捏造記事に朝日新聞の態度が伺い知れる。集団的自衛権や特定秘密保護法の本質を語らず、空想的な理屈をならべ国家や政権の打倒を目論むような、現世のマスコミ腐敗の権化かつ無責任集団。 潰れてしまえ。"



なんか、くどいようですが、金子議員の議会での発言で思い出したので置いておきます。
3年前、高杉議員(現市長)が市長選のために辞職(自動失職)する前の議会の一般質問です。(高杉議員の行動を批判する意図での発言でしょう)
なお、この時点では欠員はなく、定数の22人で開かれている議会です。高杉議員の市長選出馬により1人の欠員となりそうなことに対する発言です。

2012.06.04:常総市平成24年第2回定例会(第2号) 本文
4 ◯1番(金子晃久君) (略)
東日本大震災という、これまでになかった大災害を経験し、選挙日を延期したほうがよいという議論もございました。そのような中、議員定数は26名でありましたが、昨今の世相の中、22名の定数としての選挙が行われました。定数の削減は、お伺いするところによりますと、議員のアンケートを実施したり、近隣市町村の動向も勘案し、議論に議論を重ねた上で、議会の英断のもと、議員みずから行政改革に取り組むことこそ市民の皆様への示すべき姿勢との判断によるものと伺っております。
 私たち議員は、多くの市民の皆様の市内各地からのさまざまな要望、そして声を市政に反映させることが責務である中で、行財政改革に寄与するといった大義のもと、定数削減の決定はまさに苦渋の選択ではなかったかと、常総市議会の当時の苦悩、判断に対しまして、改めて敬意と感謝を申し上げます。
しかしながら、このような議会の崇高な決定に対して、定数削減や議員歳費削減の美名のもと、市長選立候補表明者が公示日の当日まで議席を譲らず、自動失職によって議会に欠員を出すという話が私の耳には届いております。これが本当でございましたら、私は、大変な不自然さと不可思議さを感じるとともに、二元代表制における議員の本分と覚悟を大いに疑問視をいたします。この場に議席を有しているということは、前回の改選時に定数削減という、いわば民主主義の制限にも等しい重大な決定を乗り越えて、市民の負託を得た方々でございます。(略)
常総市のニューリーダーとならんとしている者が、議員という存在を間接的に否定することは、彼が市長になった暁には二元代表制の一翼を担う当議会をないがしろにし、専制独断なる市政運営になることが大いにうかがえるのではないでしょうか。これは、明らかなる議会への挑戦であり、人類が多くの闘争の果てに血を流してまで勝ち取ってきた民主主義自体への挑戦にほかなりません。(略)
補助金交付金の改革、税財源の移譲などの地方分権の議論が進む中で、一概に議会の規模を縮小してよいのかという議論もある中、議会の果たす役割がさらに重要となってくることが予想されます。議会の本質である代表の原理、審議の原理、行政監督の原理、この三つの基本原理をもとに、ここに議席を有するお一人お一人が市民から負託を受けた、その義務と責任、フランス語で言うノブレス・オブリージュを自覚し、誠意を持ってこの常総市のさらなる発展に寄与していかなければならないと私は考えます。
以上をかんがみまして、以下2点の質問をいたします。
 議会に欠員が出ることに対して、二元代表制の健全性が担保できると考えるか。もう一つは、当市の議員定数を定めた議会の決定に対して、議員みずからがそれを最大限尊重すべきと考えるが、いかがか。

3年前とはいえ、同一人物の発言とは思えないよ。



たびたび引用している2月議会の議会の発言では、こんなことも言われています。欠員が出ても何の問題も無かったという認識になったようです。

2015.03.16:常総市平成27年2月定例会議(第22回会議) 本文
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◯1番(金子晃久君) (略)
3点目でございます。議員数が減ると議会の権能及び行政のチェック機能が低下するとおっしゃる方もおりますが、実際定数減をして議会の機能や権能が低下した自治体を私はいまだ知りません。常総市議会も過去2回にわたり、現任期中にも3人の欠員がいらっしゃいます。議会の権能、機能の低下を招いたでしょうか。