市議会の話。単なるメモ(委員会中心主義と議会中心主義)

一つ前の記事のコメント欄で紹介していただいた、あかつか英一さん(山形県遊佐町議員)のブログで「本会議中心主義を採用している遊佐町議会」という文言があったので、本会議中心主義ということばについて、ちょっと検索してみた結果のメモです。
(ちゃんと勉強している人にとっては常識レベルの話でしか無いと思います。ネットだけの知識ではダメですね)

10月 | 2014 | 遊佐町議会議員 あかつか英一のホームページ
内容は、現在の議員数「14人」を「12人」に変更するもので、次の一般選挙から適用されます。
この条例改正による議員削減は、これまで特別委員会を構成し調査してきましたが、現状維持と削減で意見が拮抗し、全会一致にならないために両論併記として委員会の報告としようとの案に対し、採決により委員会意見を決めるべきとの意見から6対5により「現状維持」として議長への報告となったのですが、本会議中心主義を採用している遊佐町議会として本会議において決定するべきと考え、議員発議に至ったものです。
発議を行うにあたり、法的問題についても再三確認し、問題なしと判断し提出しました。

委員会の報告は、両論併記で採決しないという結論でも良いらしい。しらなかったな。


「委員会中心主義」って、なんだろう? :江別市議会議員 高橋典子のブログです。:So-netブログ

もともと「委員会中心主義」というのは、国会の運営方法を説明する言葉で、(略)
という具合に、議案は提出されたらいきなり委員会に送られます。
これが委員会中心主義です。(略)


一方、地方議会では、議案はまず本会議に上程され、本会議で議案提出者から提案理由の説明を聞き、質疑したのちに所管常任委員会(もしくは議会運営委員会、特別委員会)に審査が付託されます。(略)
地方議会運営事典では、委員会中心主義と本会議中心主義との折衷型と説明されていますが、本会議にかけられることが原則であることを考えれば、本会議中心主義といっても良いと思います。
地方自治法は、本会議中心に考えられています。)(略)


10月6日の勉強会では、講師の先生からは議員数が20人以下程度の町村議会では、むしろ本会議中心主義を打ち出したほうが良いのではないかという指摘がありました。
本会議で審査する方が住民にも見えやすくて、しかも全議員で審査するほうが民主的な運営といえるということです。
本当にそうだと感心しました。

本会議だけとなると記録が残ることや議会の形式があることで、自由活発な発言が制限されてしまうような気もします。
そして、本会議でも委員会でもない、出席者が限定された私的な会合で実質的な議論が行われるような状況になりそうな。
常総市議会で会派を束ねる巨大な会派を作ろうとした勢力を批判していたのは、そういう理由でしたよね。ちなみに、あの批判は憲法でも保障された結社の自由という普遍的な権利を阻害するという、けっこう、きわどいことをやってましたよね)


今の制度がベストでは無いかもしれませんが、現状の常総市議会では、他の制度よりはマシなんじゃないかな。


政治学の基礎 加藤 秀治郎


イギリスの議場は、全議員が座れるだけの席数(ベンチ)が無いそうなので、本会議での議論といっても、実質的には専門知識を持った一部の議員だけで議論しているということかな(憶測です)




読会制(どっかいせい)の成立経緯。印刷が簡単には出来なかった時の形式だそうな。
読会制=本会議主義の議会運営



全く別の話になりますが、会派についての記事。
議会の会派ってなんだろう?