変えれば良いというものではないだろうに

ちょっと古い話ですが、10月18日のラジオで、木村太郎さん(テレビキャスター。元NHK)がアメリカ大統領選挙について語っていました。
その内容が酷かった。出演を依頼した小西克哉さんも驚いたんじゃないかな。
「クリントンvsトランプ、ヤバイのはどっち?」木村太郎×小西克哉|TBSラジオAM954+FM90.5〜聞けば、見えてくる〜
(ユーザー登録が必要です。手軽に聞くのであれば、「木村太郎 小西克哉」で検索すれば、違法アップロード音声を見つけられます)


アメリカ大統領選挙について、トランプ氏を批難する言説は多いものの、ヒラリー氏を批判している言論人は少ないので、何を言うのかと期待していたのですが。。。。


木村太郎氏が言っていることは、「クリントンは何も変えない。今のオバマの閉塞状況がそのまま継続する。変えられない。アメリカは何も変わらない」「トランプが大統領になったら変化する」というだけ。


まぁ、それはそうなんでしょうが、変化したら今よりも悪くなるからトランプは批判されているわけで。


木村太郎氏の政治信条は知りませんが、どうも世の中には、「変化することは善」という思い込みにとらわれている人が3〜4割程度は居るみたいなんですよね。
トランプ氏の支持率の高さの分析には色々とあるようですが、単純に「変えたい」という破壊衝動にとらわれている人が、アメリカにも沢山いるというだけじゃないかと思うんですよねぇ。(オバマさんも、チェンジ だったしね)
そういう思いにとらわれると、自分自身の損得すら、満足に計算できなくなってしまうみたい。



別にアメリカだけではなく、日本でも、おなじ。
地方自治でも、「変えることは正しい」「変えようとしないのは敵」みたいな人が少なくないみたいですよねぇ。
判断基準は、変えるか変えないかでは無いでしょう。
東京都の小池知事も、こういう層に支えられているだけじゃないかな。
選挙から3ヶ月になるので、これまで批判を抑えていたマスコミも、立場を変え始めるでしょう(まっとうな倫理観が有るなら)。


「処理流暢性」ってなに?→「わかりやすい=真実」にみえてしまう心理です。 - Togetterまとめ
「変化させる」のは「わかりやすい」から「真実」で「良いこと」と認してしまうということなのだろうけど、だからこそ「わかりやすい話」は警戒しなけりゃいけないということですね。
他人を騙そうとする人は、そこを狙ってくる。



ちなみに、トランプの当選は無いというのが現状の予想のようですが、私は当選する可能性も充分にあると思っています。
トランプに投票するけれど、世論調査では世間体を考えてヒラリーと答えている人は決して少なくないと思うんてすよねぇ。支持率の差は、10%も無いようですから、世論調査と異なる投票をする人がほんの数%居るだけで票数は逆転してしまうのですから。
(まぁ、この程度のことは当然に織り込んだ上で予想してもヒラリー勝利という結果なのでしょうけど、イギリスとか、コロンビアの国民投票を見ると、予想は予想でしかありませんからね。少しだけ「ドル売り」してみようかなと考えていたりします)
ブラッドリー効果 - Wikipedia