市議会の議事録が公開されています(常総インターチェンジ周辺整備も少し書く)

常総市議会の5月定例会議、6月随時会議の議事録が7月27日に公開されていました。
定例会議の終了から50日しか経っておらず、随分と早い感じがします。7月27日の随時会議に合わせて公開したということなのでしょうか。
常総市議会会議録


中身は殆ど読んでいません。
今回は一期目の議員さんが一般質問に立たれていますので、それらの議員さんのところを一見しておいても良いかもしれませんね。



また、今回は常総インターチェンジ周辺整備についても何人かの議員さんが取り上げられており、答弁で具体的な数字も出てきたりしています。関心のある方は、要チェックですかね。

2015.06.03:常総市平成27年5月定例会議(第6回会議) 本文
320 ◯都市建設部長(小林 茂君)
3分の2の農地的土地利用エリアにおいては、土地改良事業を展開し農地の大区画化を図り、農業生産法人などの誘致及び大規模施設園芸への転換を計画しているほか、農産物の直売所や観光農園等についても今後検討している考えでございます。
 残りの3分の1の都市的土地利用エリアについては、土地区画整理事業を展開し、企業誘致による産業団地化を計画しております。この事業展開によりまして、地権者の方は3分の1の農地を1平米当たり7,000円で売却するほか、3分の2の農地については反当たり年間5万円を目標に貸していく計画であり、土地活用による収益を上げてもらえるものと考えております。


地権者が売却する土地の価格として、1平方メートル7000円という数字がでています。
何となく計算してみたのですが、今回の事業地の 62ヘクタール(620,000㎡)に掛け算すると43億4千万円になります。
総事業費と近い数字ですが、偶然の一致なのでしょう。
なぜ事業範囲が62ヘクタールなのかなと思っていたのですが、これが理由だったりしてね。
(1平方メートル7000円というのは、地目が農地ではなくなった場合の価格かもしれないので、計算に意味があるかどうかは不明です)




第2回検討会議資料-06(PDF:1.2MB)戸田建設 企画提案書 平成26年5月26日 http://www.city.joso.lg.jp/ikkrwebBrowse/material/files/group/18/kentou2-06.pdf

この事業の事業主体は推進協議会(地権者)であって、戸田建設はあくまでも業務代行者です。
土地が売れなかったり、事業が中止になっても、戸田建設は、立て替えた費用は推進協議会の土地で回収できるという計算なのかもしれませんね。


地権者は農業という営利事業をおこなっているのですから、独立した事業主としての商取引と言えます。個人の住宅用の宅地の土地区画整理事業とは違います。
自分の土地を投資して、成功すれば反あたり年5万円の収益を生む土地と一部の土地の売却益を得られ、失敗しても損失の上限は土地を失うところまでという取り引きになりますか。(他に事務費なども損失ですね)
投資案件としては、かなり有利そうに感じていますが、もし損失が発生しても投資の失敗であり自分の責任の範疇でしょう。
(詐欺的な話をされて騙されているのであれば別ですが、他人が地権者に、とやかく言う必要はないかと)


ただ、事業に失敗したとき、立て替えた費用を戸田建設が土地で回収すると言っても、農地の取り引きには規制があり株式会社が所有することはできません。
ましてや転売することを前提にした取り引きは不可能なはず。(今回の事業で、立て替え、というわかりにくい手続きをしているのは、そのためだと思う)
土地で受け取れないなら、どうするんでしょう。


農業生産法人に土地を買ってもらって、そのお金で支払う方法はあるでしょうが、億の単位のお金を用意できる法人なんて、あんまり無いでしょう。
農地を貸したお金を当てたくても、1反あたり年5万円で40ヘクタールを貸せたとしても年間2000万円にしかなりません。
(追記したましたが、戸田建設には出資している農業生産法人があるそうです)


となると、常総市が「市民農園として使う」「大規模な農業公園を作る」とかの理由をつけて、売れ残った土地も含め、超長期の借り上げ(事実上の買い上げ)をしそうな。
それは最悪です。
そんな馬鹿なことにならないよう、「常総市に5億円を超える支払いが生じた際には、市長、副市長、担当部課長の個人財産から支払う」という条令を作って欲しいものです。



あと、都市的土地利用エリアの売却が正常に行われたとしても、真正な取引価格は分かるんでしょうかね。
土地の売買は民間の取引ですから、取引価格は業務上の秘密に当たるのでは?
売買の当事者は推進協議会(地権者)になるのでしょうが、売る相手を探してくるのは戸田建設なわけで。
価格を伝えられたとしても、他の企業を介在させるなどすれば価格操作は可能でしょう。
買い手は実質的に40億円分を支払ったのに、30億円でしか売れなかったとして10億円を推進協議会に請求してきたとしても、わからないように思うのですが。
大丈夫なのかな。大きなお世話ではありますけども。



追記 農地的利用エリアには、戸田建設が出資する農業生産法人が進出するようです。

戸田建設、インターチェンジ周辺再開発 農業テーマに  :日本経済新聞

2015/8/13 23:36
 戸田建設は高速道路のインターチェンジ(IC)周辺の再開発を始める。まず茨城県常総市のIC周辺の約60ヘクタールで着手する。ハウス栽培の施設を設けて同社が出資する農業生産法人が野菜を育てるほか、食品メーカーの工場や物流施設も誘致する計画だ。農業をテーマにした再開発は異例だが、今後は地権者らの関心が高まるとみて、他の場所にも広げる方針だ。
 戸田建設常総市や地権者と、新設の圏央道常総IC」周辺の再…