放射線に関連する常総市のウェブページなど

放射線関連のページをまとめてみました。

今年度の予算に脱原発首長会議への会費3万円が記載

神達市長は脱原発ではないと明言されていますし会員でもないのですが、予算書には載っています。
消すのを忘れただけだろうとは思います。
でも、高杉氏が市長のとき、会費を税金から支出することは、議会でチェックした予算なのだから問題はないとしていたそうなんですよね。
それなら、今回は議会が十分なチェックをしていなかったのですから、大きな問題なのでは。

平成29年度予算書/常総市ホームページ


ちなみに、前市長は脱原発首長会議から退会しています。首長経験者ということで参加は可能なはずなんですが。
会員 | 脱原発をめざす首長会議

学校などの放射線量の変化グラフ

これ、完全に忘れていました。今でも二ヶ月に一度の測定をしていたのですね。
グラフに変化はなくなっているので、もう、中止しても良いのではないでしょうか。
職員さんの測定技術や測定機の維持・管理が出来る程度の、最低限の測定頻度で十分でしょう。
空間放射線量推移表/常総市ホームページ
子どもの生活環境における空間放射線量率測定結果の推移について/常総市ホームページ

甲状腺エコー検査

市長は変わりましたが、甲状腺エコー検査の助成(3000円限度)は継続するようです。開始時は3年に一度だったのに、去年から(?)は、年に一度の助成が受けられるようになったので、強化したとも言えますね。

甲状腺エコー検査費用の一部助成について/常総市ホームページ
甲状腺エコー検査の結果について/常総市ホームページ
甲状腺エコー検査の結果について(平成26・27・28年度)/常総市ホームページ

給食、農産物の放射線調査

給食の調査も続けるようです。意味があるとは思えないんですが。
給食食材の測定結果/常総市ホームページ

私の集計ミスがなければ、これまで検出されたのは 12件だけですし、基準値よりもかなり低い値でした。
2016-01-17 - ひつじのメモ


農産物については、タケノコから検出されませんでしたね。検体は、1件だけですけど。
シイタケは、性質上、致し方ないですかね。
放射性物質測定結果の公表について/常総市ホームページ

茨城県のタケノコの出荷制限では、取手市牛久市が解除されていました。
解除になっていない自治体もありますが、これらの自治体は出荷したい農家がいないため、測定するタケノコも無く、解除できないということのようです。(データベースに測定結果が見当たりません)
たけのこの出荷制限について/茨城県


その他

水道水は通達(?)で調査することになっているので止められないのでしょうが、全国の水道事業者がやっていることを考えると、水道代(税金?)の無駄遣いのような気がしますねぇ。
市内の水道水放射能測定結果について/常総市ホームページ


放射線の測定機の貸し出しも継続しているのですね。今でも測定している市民は居るのでしょうか。
放射線量測定器の貸出しについて/常総市ホームページ



市長が変われば放射線対策も変化があるかなと思ったのですが、何も変わらなかったようです。いつまで続けるんだろう。

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常総市とは関係ありませんが、放射線関連の話をいくつか。

心電図については、新しいデータはアップされてません

取手市の児童の健診で心電図異常が多いということで市民団体が集計していましたが、新しいデータの公開はありません。集計作業そのものを辞めてしまったのか、サイトでの公開を辞めただけなのかは分かりませんが。
とりで生活者ネットワーク 子どもの健康を守る市民ネットワーク
2015-10-13 - ひつじのメモ

生活クラブ生協甲状腺検査

数ヶ月前の情報ですが、取り上げていなかったので、ここに置いておきます。

子どもたちの甲状腺検査活動 2015年度の報告会を開催しました|活動情報|生活クラブ連合会
2015年度の検査結果の概要を次のように述べました。
「2015年度に受診した799人のうち489人が通算で2回以上、検査を受けた人です。このように継続者が多いのが特徴で、その検査結果を通じて子どもの甲状腺は、のう胞や結節ができたり消えたりするなど、短期間のうちに変化する状況がみえてきました」。

生協のチラシでは、この結果を「活動の成果」としています。(ついでですが、チラシに有るような、調査で見つかる甲状腺がんは 100万人に1人と考えていた専門家なんて居ないと思います)
放射能から子どもたちを守るために〜リフレッシュツアーと甲状腺検査を続けていきます 復興支援第7次カンパのよびかけ|活動情報|生活クラブ連合会



のう胞や結節の件は、当初から言われていましたし、私も随分前に指摘したんですけどね。やっと、認めたようです。

2014-11-01 - ひつじのメモ
この結果から、のう胞や結節というのは、ランダムに発生したり、消滅(縮小)したりするもののように思えてきます。

吹き出物が、急にできたり、消えたり、ひどくなったり、目立たなくなったりという感じでしょうか。

甲状腺検査を行っている自治体などの結果では、のう胞は30〜50%、結節は2〜3%くらいの割合で見つかっていたと思います。福島県内での甲状腺調査も、極端な違いはありません。

上記の、のう胞や結節の増減の割合と、ちょうど合う数字です。

のう胞や結節を、甲状腺がんの前兆(初期症状)であるかのように解釈しているひとがいますが、無関係なのかもしれません

甲状腺の検査でのう胞や結節が見つかって、ひどく気にしていた保護者などもいらしたようですが、心配する必要のあるものだったのかどうか。

検査でのう胞や結節が見つかって大きなショックを受けた保護者も少なくなかったはずなんですが、何か言うことは無いのでしょうか。

放射線への不安 家族・地域の分断 広くて深い傷に 福島県立医科大学教授・前田正治さん:朝日新聞デジタル
甲状腺がんの検査も続けていますが、わずかでも異常を示すような結果が出ると、泣き叫ぶ親御さんがたくさんいます。担当医が『あんな苦しみを与える検査ならしたくない』と言うほどです。甲状腺がんは経過が良好ながんとして知られていますが、そうした科学的事実は慰めになりません。『あの時、水を飲ませなければよかったのか』などと、震災時を振り返り自分を強く責める親御さんも少なくない。甲状腺の問題を周囲がどう思うか、『子どもは結婚できないのではないか』と検査結果が漏れるのをとても恐れます

こういう心理的な影響を考えると、甲状腺検査が健康の向上に役立っているとは簡単には言えませんね。
それと、常総市の市民からは、甲状腺の検査結果は市で保管して将来の変化を確認できるようにして欲しいという趣旨の要望があるようですが、引用した新聞記事のように検査結果が外部に漏れることを考えると、やるべきではないと思いますよ。

常総生協の甲状腺検査


東京新聞:原発事故6年 懸念なお 子ども対象甲状腺検査 つくば、守谷で132人受診:茨城(TOKYO Web)
2017年2月14日
守谷市内の検査会場の常総生協では、栃木県内の男性会社員(51)の長女(8つ)が初めて受診。甲状腺に液体がたまった「のう胞」が確認されたが、医師から「自然にできるもの。定期的に検査をすればいい」と説明されたという。
男性は「事故当時の風向きを考えると、放射性ヨウ素が飛んできた可能性があるので、もやもやした不安があった。気軽に検査できる場を、たまたまネットで見つけた。驚くような検査結果ではなくて、ひとまず安心した」と話した。

この男性は医師の説明で安心したようですが、こういう人ばかりではありません。
原発事故の後、「今、出来ることはやっておいて、後で何も起こらなかったら、あのときは大変だったねって笑えばいいだけ」みたいなことを言っていた人もいましたが、そんな簡単な話ではないんですよ。
原発事故からの6年間を振り返ると、放射線健康被害については、適当にやり過ごしていた人が、一番、身体的にも経済的にも健全に過ごすことができたように思えます。少なくとも今回の原発事故の、今の段階では(おそらく今後も)。
個人が心配になるのは当然ですし、行動するのも立派なことでしたが、必要以上にあおったり、お金に変えたりしていた人達は、少しは何かを感じてほしいものです。


追記 2017年12月
生活クラブ生協の2016年調査の報告書が公開されていましたので、リンクしておきます。
[http://seikatsuclub.coop/activity/20171005k.html:title=
生活クラブ 甲状腺検査活動2016報告会を開催しました]