脱原発な都知事選挙 続き

都知事選挙については数日前にも書きましたが、告示されましたので、もう一つ書きいておきます。都知事選挙についての記事は、これで終わりにします。(追記として、この記事に書き足すことはあるかもしれません)
なお、この記事は細川候補へのいちゃもんですし、知識も見識もない人間が書きなぐっているだけですので、読まないことを推奨しますす。


常総市長の発言

都知事選挙については、各地の首長さんも様々な見解を述べています。

茨城県知事の発言


そして常総市の高杉徹市長の発言はこちらです。

都知事選:告示 「原発議論に意義」 県内首長ら、選挙戦の行方注視 /茨城 - 毎日新聞
脱原発をめざす首長会議」に参加する常総市の高杉徹市長は「東京は電力の大量消費地原発政策を議論することは大変意味がある」と強調。さらに「都知事は国の政策に大きな影響力がある」として、国の原発政策の変化に期待を示した。(略)
東海村議会に請願などを提出している同村の-------さん(--)は首相経験者が脱原発を訴えていることに触れ、「原発について、改めて考える人も増えていくはずだ」と論議の盛り上がりに期待した


議論してくれればいいんですけどね。
そのつもりは全く無いみたいですよ。
選挙で勝てば良いということなんでしょうかね。


脱原発の候補者の一本化の話

東海村の前村長である、村上達也氏が朝日新聞の投書欄で一本化を訴えていました。

村上達也・前東海村長メッセージ「細川さんへの一本化を望む!」 (画像+文字起こし) ※都知事選情報 | 選挙 | 次世代Lovers
細川さんへの1本化を望む! | ポリタス - 「東京都知事選2014」を考える



一本化を求めている方々は、宇都宮候補が辞退することを期待していように見えます。でも、それって、多数者による少数意見の排除じゃないでしょうかね。どのような活動をされているのか全く知りませんが、順番としては、宇都宮候補の主張を細川候補の政策に取り入れてもらってから、宇都宮候補に話を持っていくのが順序では。
それに、例え宇都宮候補が辞退したとしても、主要な基礎票である共産党の票が、小泉氏(新自由主義者)の陣営に流れるとは、とても思えないんですけどね。反原発の浮動票は最初から細川候補でしょうし。


細川・小泉陣営が勝ったら、彼らの過去の実績を認めたことになるよねぇ。

細川氏は、政党の力関係で何となく総理になってしまい、何となく消費税の増税 福祉目的税を表明し、何となく受け取った1億円で、1年持たずに総理を辞めたんですよね。
小泉氏も、靖国に参拝したり、雇用制度を変えて派遣を増やしたりしたそうで、安倍さんの今の政策と大して変わらないようですし。そもそも小泉氏が退任するときに後継者としたのが、安倍さんだったとか。
細川・小泉陣営が勝利したら、そういう面も肯定し、彼らのみそぎを済ませることになり、安倍政権の原発以外の政策も認めたことになりそうですよねぇ。それで、いいのかいな。


これを言うと反発されるだろうけど、東電原発事故での東京都内での健康被害は(少なくとも現時点の公的情報では)発見できていないわけで、都民への直接的な影響はなかったわけでしょ。
都知事にえらんでしまうと、4年間は確実に都民に影響をあたえるわけですよ。1000年に一度の地震による原発事故でも大きな影響を受けなかった都民に。


原発以外の政策や人物像が同等なら、原発問題だけで投票先を選択しても良いのでしょうけど、そうじゃないのですから。
小泉政権が何をして、それが自分にとってどういう影響があったのか、知らない人は知ったほうがいいでしょうし、当時を知っているなら、思い出してみては。(イラク戦争の支持とか、自衛隊が居る所は戦闘地域ではないとか、ブッシュと仲良しとか、人生いろいろ会社もいろいろ社員もいろいろとか、公約なんて破っても大したこと無いとか)



東京が日本を変える(細川氏の旗にの文字)

東京と言ったって、47 ある都道府県の一つでしょう。他の 46 道府県に断りもなく、勝手に日本を変えないで欲しい。
特権意識を呼び起こして、選民意識をくすぐろうとしているようにも感じます。
まさにB層に対する選挙戦略なんじゃないのかな。
細川氏を支持しているひとがB層だと言うつもりはありませんが、B層を意識した選挙活動を行っているのだろうとは思ってます。



原発を争点にしてしまって、負けたらどうするのかな。

6割の有権者原発問題を重視しているそうです。そして細川氏は、自分から原発問題(即時ゼロ)が選挙の争点だと述べられています。
したがって、これで負けてしまったら、東京都民は、即時ゼロは望んでいない、再稼動を容認しているのが“民意”ということになります。
当然、原発ゼロの市民運動は、“民意”に沿わない運動ということになります。原発の即時ゼロを訴えている方々にとっては、致命傷になるんじゃないでしょうか。
原発事故の被災者に対しても、重ねて傷を負わせるだけのようにも思いますし。
負けることは「想定外」だから考えないことにしているのかな。3年前の東電原発事故の教訓は、どこへ。

東京新聞:都知事選世論調査 原発公約重視6割:社会(TOKYO Web)
投票先を決める際に原発についての公約を重視するかとの問いに16・4%が「大いに重視する」、43・3%が「ある程度重視する」と答え、六割が原発について候補者の発言に注目していることが分かった。

半年たっても、原発ゼロの政策は作れない。不可能ということじゃないの。

細川氏が即時ゼロを政策とするということなので、どんな具体的な手順を示すのか興味を持っていたのですが、残念ながら持ち合わせていないようですね。
当選したら「東京エネルギー戦略会議(仮称)」なるものを立ち上げて、そこで議論するそうです。
2013年7月の参議院選挙のときも、みどりの風日本未来の党という政党が即時ゼロ 卒原発を公約に掲げ、どんな実行策を取るのかと思って期待していたら、まずは止めて、その間に具体策を考え、コストは借金(国債)で賄うという、たんなる先延ばしの政策でがっかりしたことがあります。
今回の細川さんの政策も同じにしか見えません。いったい、半年間、何をしていたんでしょう。
というか、原発事故から数えれば3年ほどになるのに、即時ゼロの具体的な手順を示せないということは、そもそも現実的な政策としては不可能であることを知っているんじゃないでしょうかね。細川陣営は。
あえて、黙っているのだとしたら、有権者への裏切りでしょう。


脱成長っていうけれど。

細川氏の政策は、成長を望んでいる人でも同じような政策になるんじゃないでしょうかね。
というか、現状の社会では、ちゃんとデータと情報を集めて、きちんと学問的・科学的に分析し、まともな論理で考えれば、地方自治体のやるべきことは、ほぼ決まっているのではないでしょうか。
違うのは、それを住民に説明するときに、「日本の経済成長のために、〇〇事業を行います」と言うのか、「住民の住み良い環境を作るために、〇〇事業を行います」と言うかの違いだけで。

脱成長という言葉は何となく美しいけれど、具体的な政策になると、結局は、経済成長にもなる政策になっているんじゃないでしょうかね。
実際に行われる施策が一方に偏りがちなのは、政策として具体化していくうちに既得権益の方々によって、ゆがられてしまうからではなかろうか。たぶん、どっちの立場のリーダーであっても、最初の問題意識は、さほど変わっていないんじゃないかと思う。


[http://gendai.ismedia.jp/articles/-/38193:title=東電施設を都が買い取れば「脱原発」は進む!「神学論争」から脱し、都知事選は具体的政策論議を  | 高橋洋一ニュースの深層」 | 現代ビジネス [講談社]]
細川氏が、街頭演説で「脱原発」ならぬ「脱成長」を言ってしまった。おそらく、一緒にいた小泉氏も内心のけぞっただろう。なにしろ、小泉氏は細川氏の出馬会見の時に、「原発なくても成長できる」と「原発なくては成長できない」の戦いと言い切ってしまったからだ。

そうだった。細川 vs 小泉 の戦いにもなってしまった。



オリンピックを東北に?

原発を掲げた山本太郎氏は、東北で開かれる駅伝大会を被曝させることになるからといって反対していましたよね。
被災材の都内での焼却処分にも反対した都民もいらっしゃいましたけど、東北では(被災地では)、今でも同等の放射性物質を含むゴミを焼却しているはずですよ。(というか、もともと、ほとんど放射性物質は含まれていなかった)
オリンピックの開かれる2020年は、予定では圧力容器内の溶けた燃料を取り出す作業を始めるころです。
そんなときに、わざわざ、東北に外国の方々を招くのですか?  原発事故を大したものではなかったとアピールするため?
原発の人が、かなずしも健康被害の可能性を訴えているわけではないでしょうが、重なっている人も多いと思うのですよ。矛盾していません?



マッチポンプ

先日、福島県で、震災関連死が、直接の死者よりも多くなったという報道がありました。
避難地域を20キロとしても、それだけの関連死が発生してしまったわけです。
ところで、震災直後、アメリカ等は自国民に対して80キロ圏からの避難を呼びかけました。
これをもって、日本政府も日本人に80キロの避難指示を出すべきだと訴えていたジャーナリストがいらっしゃいました。
けれど、もし80キロだったら、避難したことによる震災関連死者は更に増加してしまった可能性が高く、また高速道路による物資の輸送も止まり、事故直後に餓死や凍死も発生していたことでしょう。
3年たっても放射線による健康被害は公的情報では見いだせないことから、避難指示を20キロとしたことは間違いとは言えないというのが現時点での妥当な評価だと思います。


さて、80キロの避難を言っていたジャーナリストさんは、その後も、事実に基づかない情報を流したりして、放射能に不安を持つ人を増やし、支持も得て、日本政府に不信感をもたせたり、必要以上に不安を生じさせたりしていました。結果、原発に嫌悪感を持つ人を増やしました。
そのジャーナリストさんは、今、細川陣営に居るそうです。
となると、細川陣営は、怪しい情報を流して原発を忌諱する人を増やし、そういう人の願いを叶えると言って票を得て、権力を握ろうとしているわけです。
それって、マッチポンプじゃないんですかね。
もちろん、細川氏はそんなことは全く知らないでしょうし、そんな意図は毛頭ないでしょう。でも、組織としては、そうなってしまっているわけでね。


細川陣営の話を聞くのも不愉快なんですよ。(笑い飛ばせるほど、おとなでも無いし)
だから、都知事選についての記事は、これを最後にする。


追記
件の(元)ジャーナリストさんは追い出されたそうです。
元総務大臣 鳩山邦夫 公式ホームページ



告示前「脱原発が争点」、告示直前「原発ゼロ 焦点」、告示後「多様な争点」

朝日新聞脱原発(即時ゼロ)の立場を取っているとはいえ、告示後はさすがに腰が引けたみたいですね。
原発問題を争点にするのは、無理があることに気がついたみたいです。


1月15日 「脱原発が争点に」 都知事選、脱原発が争点に 細川・舛添氏が立候補表明:朝日新聞デジタル
1月23日  「原発ゼロの是非 焦点

1月24日「多様な争点 首都舌戦」


えらぼーと

2014東京都知事選 毎日新聞ボートマッチ「えらぼーと」
毎日新聞によるえらぼーとをやってみた結果です。
細川さんの意見には同意できないなと感じていたのですが、やはり、一致率が極端に低かったです。
それと、ツイッターなどで自分の結果を取り上げられている方々の多くは、60% くらいの一致率の候補者がおられるようなのですが、私は40% に届く候補者すら居ないです。私の政治的立場は、あまり一般的ではない、もしくは統一感がないということなのだろうか。


マック赤坂ドクター中松との一致率が高かったのが、うれしい。
それにしても、300万円の供託金ですべての家庭にチラシを配れて、NHK で10分間、語れるんだから、本当に言いたいことがある人には良い制度だよな。都知事選の政見放送を見るのを楽しみにしているで、3年連続になって嬉しくて仕方ない。
選挙公報|東京都知事選挙 2月9日(日)わたしたちにできることがある。


えらぼーと:都知事選 原発の在り方、関心高く - 毎日新聞
参加者には性別や年代、居住地(東京都か東京都以外か)、支持政党なども任意で聞いた。(略)
居住エリア別による回答の差はあまりなかったが、原発問題への関心は東京都以外の参加者の方がやや高かった

原発の問題がなければ、他の地域の人はさほど関心は持たないからだろうけど、こういう温度差には注意したいですね。震災や原発事故の被災地との温度差にも。