放射性の指定廃棄物の最終処分場 その14

茨城県の市町村は県内処分に前向きになったようで、福島県内での処分という声は無くなってしまったようです。


これは大きな変化ですね。
前の市町村会議から今回までに起きた変化は、福島県が受け入れを明確に拒否したくらいです。
でも、福島県は自分の県の放射性廃棄物の“中間貯蔵施設”の建設すら慎重なのですから、他県の“最終処分場”を拒否することは火を見るよりも明らかですし、国も福島県には(指定廃棄物に限らず)放射性廃棄物の最終処分場を作らないという方針を随分前に明確に打ち出しています。
福島県に最終処分場を作ることを提案していた首長さんは、そんなことすら知らなかったのでしょうか。
放射線に係る問題への常識を問われかねないのでは? 常総市長も福島第二原発の敷地を提案していたようですが。
まぁ、環境省からの情報提供(≒説得)が強く有ったのだろうと想像はしています。


現在の仮置き場で管理していくとなると、常総市守谷市常総環境センターにある飛灰について対処する必要がありますね(ドラム缶約3000本。うち1〜2割が水海道地区分?)。
お金で済ませたくても、指定廃棄物については国のお金で処分することになっているので、よけいにやっかい。
常総市(水海道地区)に持ち帰ってくるというのが、スジ的には正しい対応になるのでしょうけど。
守谷市は何か言っているんでしょうか。


茨城県(6月27日 市町村会議)

http://ibarakinews.jp/news/news.php?f_jun=13723438296176 指定廃棄物最終処分場 市町村長、県内処理「おおむね理解」:茨城新聞ニュース
福島県での受け入れは困難として同省が県内処理への理解をあらためて求めたのに対し、市町村長らはおおむね理解を示す一方、「本当に受け入れる市町村はあるのか」などと疑問視。依然として、建設にめどが付くかどうかは不透明な状況だ。(略)
説明後、市町村長からは「手順を踏んで選定するのは理解できるが、いざ地元が選定されれば反対せざるを得ない」「現状の仮置きされている場所のまま、より厳密にして管理できないのか。必ず1カ所なのか」「保管場所は逼迫(ひっぱく)している。早期に1カ所を選定してほしい」などの意見が上がった。
これに対し、同省は「茨城県の場合は10年を過ぎれば、8千ベクレルを超える指定廃棄物は少なくなる。この会議で合意されれば、仮置き場の保管もあり得ると思う。ただ、基本的には早期に1カ所に処分するのがより安全。しっかりとした施設で処理したい」と訴えた。

http://www.joyo-net.com/kako/2013/honbun130628.html 常陽新聞 ●指定廃棄物、県内保管で複数案検討へ 国が候補地選定手順案など示す
橋本昌知事が指定廃棄物の経年変化について説明。1㌔あたり8000ベクレル以下となった指定廃棄物の指定解除の方法も考えられることが示された。各市町村長は県内処理方針を前向きに捉え、県内1カ所や数カ所の設置、現在の保管方法の強化―など現実的な対応策について意見が出された。

県内で8000ベクレルを超える指定廃棄物の保管量は4月末現在で、13市町14カ所に約3640㌧。経年変化によって11年後には0・6㌧になるという。

会合後の取材で、井上副大臣は「県内処理について大方理解してもらったが、新たな提案があったので検討していきたい」とし、県内1カ所にこだわらない考えを示した。処分場建設地への地域振興策については「必要性は理解している。地域の事情もあるので、ある程度具体的にならないと示せない。各省庁には振興策について了解をもらっている」と明かした。地元同意の必要性については「やっぱり必要なもので出来る限り努力する」と述べ、搬入時期については「新しいプロセスには入った。地域の事情もある」として具体的に示さなかった。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130627/k10015644311000.html 指定廃棄物の処分 国の方針を了承 NHKニュース
出席した自治体は、汚泥などが発生した県ごとに処分するなどとした国の方針について大筋で了承しました。

栃木県(6月25日 知事の記者会見など)

http://www.shimotsuke.co.jp/news/tochigi/top/news/20130625/1073438 指定廃棄物処分場、首長合意なし「あり得る」 福田知事 |下野新聞「SOON」
福田富一知事は25日の定例記者会見で、県内市町長の合意が得られなくても、国の基本方針に基づき県内に処分場を設置することに対し、「国の責任で進めるべき事業なので、最終的にはそのようなこともあり得る」との見解を示した。

http://www.tokyo-np.co.jp/article/tochigi/20130626/CK2013062602000156.html 東京新聞:指定廃棄物 最終処分場 議論打ち切り国が選定も:栃木(TOKYO Web)
福田富一知事は二十五日の定例会見で、候補地選定をめぐる市町村長会議がこのまま進展しない場合、議論を打ち切り、国の責任で選定することも検討すべきだとの考えを示した。(略)
 これについて福田知事は「どこかの時点で、『国に任せてほしい』とならざるを得ない時が来るかもしれない」と指摘。その場合「(市町村長会議の)議論を打ち切って(各県内に)一カ所で進め、地域に迷惑をかけたら国が責任を持って補うという姿勢を、ある時点で示してほしい」と明言した。

http://sankei.jp.msn.com/region/news/130627/tcg13062702100003-n1.htm 最終処分場「県内で」 宇都宮市長 容認姿勢明らかに - MSN産経ニュース
宇都宮市の佐藤栄一市長は26日、記者会見で「国も福島県も各県での処理を明言している以上、福田富一知事が言う通り、県内で選定された場所で処理しなくてはならない」と述べた。多くの首長が県内処理に反対していたが、宇都宮市長が県内処理に前向きな姿勢を示したことで膠着(こうちゃく)状態だった状況が動き出すか注目される。

http://www.tokyo-np.co.jp/article/tochigi/20130627/CK2013062702000158.html 「指定廃棄物県内処理を」 宇都宮市長理解示す
 東京新聞
佐藤栄一市長は二十六日の定例会見で「県内で出たものは、栃木県の中で選定された場所で処理しなければならない」と県内処理に理解を示した。
 二十一日に県内の全二十六市町長が集まった意見交換会でも、福島県での処理を望む意見が根強く、結論が出なかった。しかし、佐藤市長はこの日、福島県内での処理は「幻想に近い」と指摘。

http://mainichi.jp/area/tochigi/news/20130627ddlk09040150000c.html 東日本大震災:福島第1原発事故 指定廃棄物「県内処理を支持」 宇都宮市長、知事に同調 /栃木− 毎日jp(毎日新聞)




栃木県の民主党の県内マニフェストだそうです。せっかく、知事や一部の首長が受け入れに動き始めた時に、なんでこう目の前の私利私欲で動くのかねぇ。
県内1箇所以外に可能な解決策としては、いま指定廃棄物が置かれている各市町村や民間の土地を事実上の最終処分場にすることぐらいしか無いと思うのだけど。

http://www.tokyo-np.co.jp/article/tochigi/20130627/CK2013062702000159.html 東京新聞 2013参院選 とちぎ 最終処分場 国の基本方針「必要に応じ改正」
2013年6月27日
 指定廃棄物の最終処分場を関係各県に一カ所ずつ設けるとした国の基本方針に対し「必要に応じて法律や基本方針の改正を行い、抜本的な対策を講じるよう求める」とした。
 基本方針は民主党政権当時に定められたもの。会見した松井正一県連幹事長は「よかれと思ってやってきたが、うまくいっていない現状がある。いかに軌道修正するかが重要」と説明した。ただ、具体的に指定廃棄物をどう処理すべきかまでは踏み込んでおらず、問題提起にとどまる。

http://mainichi.jp/select/news/20130703dde041010004000c.html 2013参院選の現場:見通し立たぬ指定廃棄物問題 政治家、来なくなった−−栃木・矢板− 毎日jp(毎日新聞)
栃木県矢板市の現場には衆院選前、多くの国会議員が訪れ「失策」批判を繰り広げたが、4日公示される参院選を前にした今は「全く来なくなった」(地元住民)。解決困難な現場から政治家の足が遠のいている。

群馬県 7月1日 市町村長会議

群馬県の市町村は、月内に、環境庁を交えない、市町村長だけの会議を行うようです。
また、環境庁は時間を掛けても良いとの認識ですから、このまま、ズルズルと駆り置き場に置かれたまになるかもしれませんね。

http://sankei.jp.msn.com/region/news/130702/gnm13070204120001-n1.htm 指定廃棄物の処分場、選定で意見独自集約 市町村長ら方針 群馬 - MSN産経ニュース
市町村長と環境省との2回目の会議が1日、前橋市で開かれた。首長らは環境省が示した新たな選定手順案に対し、あらためて独自に意見集約する方針を決めた。(略)
首長からは「農業などへの影響が考慮されていない」「すでに被害が出ており、さらに風評被害が出るようなことは避けてほしい」などの意見が続出。大沢正明知事が「市長会や町村会で議論するのがステップとしていい」と提案し、市長会や町村会で協議することが決まった。
井上副大臣は終了後、記者団に「早く処分場を作らなければいけないが、地域の意向を最大限尊重する必要もある。早く、ということに固執すべきでない」と述べた。

http://www.tokyo-np.co.jp/article/gunma/20130702/CK2013070202000166.html 東京新聞:最終処分場首長説明会 保管量で異論続出:群馬(TOKYO Web)
基準の一つに、指定廃棄物の保管量の多い自治体が候補地になる可能性が高くなるとあり、高崎市は「議論もなくマイナスの指標を持ち出すのはどうか」と反論。有識者会議の構成メンバーについても「地方行政、農業、国民の代表が入っていない」などと不満をぶつけた。

 安中市は「地域の意向を最大限尊重というが、法律には抜け道があり、公文書で公印がないと市民に説明できない」と、前回に続き文書による責任の明確化を要求した。


http://www.tokyo-np.co.jp/article/gunma/20130710/CK2013071002000180.html 東京新聞:参院選 課題の現場から (2)指定廃棄物:群馬(TOKYO Web





ヤフーの特集ページ

ずっと新聞記事を集めてきた身からすると、なまぬるい気がするけれど、分量を考えると仕方がないか
http://seiji.yahoo.co.jp/close_up/1319/ Yahoo!みんなの政治 - 【シリーズ復興(11)】原発の指定廃棄物、決まらぬ最終処分場


我孫子市 これは何なんだ?

本当にこんなことを言ったのだろうか?????
可能なら濃縮(減量)して処分というのが基本だろうに。
放射性物質を他の自治体に搬出して埋めようとしているわけです。指定廃棄物について「放射性物質は動かすな。一箇所での処分が基本」とか言われていた方や、被災財(震災ガレキ)の広域処理に反対していた人は、これには反対しないのかな。

http://www.tokyo-np.co.jp/article/chiba/20130626/CK2013062602000137.html 東京新聞:放射性物質汚染 草木、市外埋め立て:千葉(TOKYO Web)
我孫子市の星野順一郎市長は二十五日、放射性セシウムを含む草木の保管が限界に近づいたとして、市外の民間最終処分場で埋め立てる方針を明らかにした。(略)
担当者は「草木のセシウム濃度は一キログラム当たり最高一〇〇〇ベクレル程度。焼いて灰の濃度が高まれば引き受けてもらえなくなる。低い濃度の草木のまま処分したい」と説明した。(略)
年度内に千五百トンの搬出を予定。星野市長は会見で「放射性物質の濃度は焼くことで高くなる。草木は埋めれば土にかえる」として、方針に問題はないと強調した。

http://www.chibanippo.co.jp/c/news/local/143867 焼却せず民間処分場へ 放射性物質含む草木 我孫子市 | ちばとぴ ちばの耳より情報満載 千葉日報ウェブ