市(市長)が放射線に対して、できること

常総市がどんなに放射線への対応をしたとしても、それによって健康被害を低下させることは、一部の地域や施設を除き、不可能だろうと思います。
(理由は、以下の項目に書きました)


そんななか、市(市長)にできて、意味のある行為は、放射能を気にする人が居ることと、それに基づいた行為をすることを認め、それらが非難されることの無いように、市議、職員、教員、市民に対して訴えることくらいではないでしょうか。


現在、市議会を開催しています。明日(月曜日)からは、一般質問ですから傍聴者も多く居ることでしょう。
その機会に、市(市長)は、上記のことを訴えるとともに、そのような発言を引き出す質問がなされれば、いいなと思います。

朝日新聞 11月29日 茨城面

(略)そして「放射能汚染が不安だと言い出しづらい雰囲が何よりつらい」と声をそろえる。
県南の小学校に息子を通わせる母親は「給食の食材が不安で弁当を持たせたら、『放射能』というあだ名をつけられた」という。
宇野さんは「同じ学校の保護者でも放射能の問題を深刻にとらえている人ばかりではない。学校側にも『神経質な親』と思われないか不安で、言い出せない親も多い」と話す。

http://mytown.asahi.com/ibaraki/news.php?k_id=08000001111290005 asahi.com 「子どもを放射能から守る」団体、調査要望-マイタウン茨城.htm

http://ibarakinews.jp/news/news.php?f_jun=13224937400148
子どもの被ばく調査を 母親ら48グループ、県に要望書 茨城新聞ニュース.htm
要望書は「子を持つ親として放射線が健康に及ぼす影響を日々心配している」として、18歳未満や妊産婦などを対象とした被ばく状況の健康調査▽ホールボディカウンターの設置など検査体制の充実▽尿、血液検査などの先行実施▽国への追加要請か東京電力への損害賠償請求による調査費用の確保-の4点を要望した。

http://forchildrenmoriya.blog104.fc2.com/blog-entry-71.html 放射能汚染から子どもを守ろう@守谷 健康調査を求める県への要望書提出に参加します!



給食の放射線濃度の測定による健康被害の防止

先のエントリーで書きましたが、現状の常総市の給食の食材の検査では、被爆を防ぐ効果は殆どありません。
測定のやり方を変えたところで、全ての食材の検査は不可能でしょう(たとえ前日入荷できたとしても時間的に厳しいと思いますし、配送回数の増える納入業者への追加支出も必要となります)。
精密な測定器を購入したとしても、全ての食材の検査は時間的に無理なことは同じです。
全品の検査のために、多くの食材を日持ちのする冷凍食品等にするという方法はあるでしょう。しかし、栄養的な問題が発生します。被曝量を軽減できる“可能性”と、“確実”な食材品質の悪化(とコストの増加)のどちらを取るかということになります。

尿の検査による、健康被害の防止

尿については、0.1Bq/kg 程度まで検出可能な検査をすれば、少なくない人数から検出されるでしょう(http://www.keitousagi.com/http://p.twipple.jp/xHSsMhttp://twitpic.com/6srdp9)。
もっと高感度な検査をすれば、大人を含め、ほぼ全員から東電事故原発からとの推定も可能な放射性物質を検出すると思います。
でも、それが分かったところで、何か、できるのでしょうか。そもそも、できることが有るのなら、尿の検査の結果を待たず、実行すればよいのではないでしょうか。
(なお、尿中のセシウム137については、東電事故原発以外からのものも微量に存在するはずです。http://www.rist.or.jp/atomica/data/dat_detail.php?Title_Key=09-01-04-11 ここの図2、図4を見るとバブル入社世代の子供時代はセシウムまみれ)


内部被曝量検査や健康診断による、健康被害の防止

被曝量検査(ホールボディカウンター?)も、尿の検査と同じことが言えると思います。検査しなくても(微量には)被曝していることは明らかな状況なのに、あえて検査することに意味はあるのでしょうか。
健康診断による異常の発見というのも、常総市よりはるかに放射線量の高い地域でも、放射線によると判断できる事例は見つけられていないようです。(数年後ならともかく)現状で、健康診断を行うことに意義があるとは思えません。
将来的な変異を発見するための基礎データ(人体実験)にというのであれば、それなりの計画を立案する必要はありますし、被験者の健康被害の防止に直接つながるものではないでしょう。
なお、血液検査については、採血時の事故によって、健康被害を増やしかねません。

除染による、健康被害の防止

水海道小学校での結果を見る限り、0.2μSv/h を少し超える程度では、線量を低下させることは難しいようです。健康被害の防止効果も、殆どか、全く無いと考えざるを得ません。
(なお、保育園、幼稚園、一般家屋や、常総市南部の公園などの除染は否定しません。健康被害の低減の効果には懐疑的ですけども)