知事が甲状腺検査、東海第二原発の防潮堤に言及

茨城県知事に関する新聞記事が複数ありましたので、まとめてコメントします。


県内の全首長が、知事に立候補要請

昔、「全員一致の議決は無効とする」という話がありましたよね(まちがった伝聞のようですが)。
これまでの知事の実績を認めたとしても、5期もの多選(次で6期目になる)は、それだけで問題だと考えた首長は居なかったのでしょうか。
保守(自民)王国と言われている茨城県で、自民党と異なる意思を表明したことは立派だとは思うのですが、長いものにまかれろという感じもします。
私は、全ての首長が支持しているという点に気持ちの悪いものを感じるので、次の知事選挙の投票先は、対立候補に入れたいとと思います。(候補者にもよりますが)

http://www.joyo-net.com/kako/2013/honbun130418.html#kijia 常陽新聞 ●橋本知事に立候補要請 県知事選、全44市町村長が連名で
要請行動には23人の首長が参加。要請書には14日の市長選で当選した筑西市の須藤茂氏を含め、全44市町村長が名を連ねた。(略)
橋本知事は「旧自治省出身でもあり、県を良くするには県と市町村が協力しなければ良い県はつくれないと思っている。皆さんと良い関係を作ってこられたことに感謝したい。結論を出す時期ではないが、名誉な気持ち。44市町村長の気持ちを受けながら周囲の状況も勘案して態度を決めていきたい。一緒に日本の発展の一翼を担える県にしたい」と応えた。

http://ibarakinews.jp/news/news.php?f_jun=13669839909541 元町村長ら出馬要請 橋本知事、態度明らかにせず:茨城新聞ニュース
http://ibarakinews.jp/news/news.php?f_jun=13670719702982 知事選対応で自・民県連苦慮 独自候補めど立たず:茨城新聞ニュース




東海第二原発の防潮堤と保安林

朝日新聞によると、日本原子力発電(原電)は、「防潮堤は運転再開しなくても必要だ」と橋本知事に言っているのですね。まぁ、原電の立場としては、そう言うに決まってます
東海第二原発の保安林の話を記事にしたことがありますが、保安林を守りたいのであれば、防潮堤は無くても原発の安全は確保できると証明するか、保安林を壊さない防潮堤のアイディアを示す必要があると思います。
原発の規制基準から防潮堤を無くすという方法もありえますが、さすがに無理でしょう。もっとも、東海第二原発廃炉運動をしている東海村のリリウムの会は、防潮堤では安全性の確保は出来ないという見解のようですから、不可能ではないのかもしれませんが)
そもそも、保安林を守るために廃炉にしろというのは、短絡的すぎて、積極的には廃炉を望んでいない人にとっては理解しにくいと思います。
(私自身は、多少の危険性は残ったとしても防潮堤は作らないで廃炉処理をするのが、保安林にも経済的にも良さそうだと考えています)


http://www.joyo-net.com/kako/2013/honbun130418.html#kijib 常陽新聞 ●保安林解除は「東海村長の同意が必要」 東海第2原発の防潮堤設置で、知事認識示す

http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/ibaraki/news/20130425-OYT8T01498.htm 東海第二検査終了「未定」…原電が事業計画 : 茨城 : 地域 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)
原発の再稼働につながることを懸念して防潮堤の設置に反対する声もあるが、日本原電は「発電所の安全機能、人身の安全を確保するため、再稼働がなくても防潮堤は必要」としている。

http://ibarakinews.jp/news/news.php?f_jun=13668992673656 東海第2、防潮堤新設計画を提出 原電、本年度に準備工事:茨城新聞ニュース
http://www.joyo-net.com/kako/2013/honbun130426.html#kijic 常陽新聞 ●防潮堤など新たに追加―日本原電 関係自治体に、年間主要事業計画を提出
http://digital.asahi.com/area/ibaraki/articles/TKY201304240585.html?ref=comkiji_txt_end_s_kjid_TKY201304240585 朝日新聞デジタル:茨城の東海第二原発に重い課題 「40年」控え新基準案 - 茨城 - 地域

 平成25年度 東海発電所東海第二発電所の年間主要事業計画について http://www.japc.co.jp/news/press/2013/pdf/250425.pdf


甲状腺検査について、疫学調査が必要と言及

朝日新聞によると、橋本知事は「しっかりとした疫学調査をやって記録に残しておくことが必要だ」「政府に働きかけており、県も市町村も協力する(調査は国にゆだねる)」と述べたとそうです。
茨城新聞では、「今の段階では甲状腺検査をしても何も出てこないと思う。一方でしっかりした疫学的調査を国がやって、記録に残すことが必要だ」と述べたとしています。


国が調査をするなら協力する(県が主体的に何かをすることはない)という、今までと同じ対応ではありますが、「疫学調査による記録は必要」と述べた点は新しいといえば新しいですね。
疫学調査では、いくつかの市町村だけを対象とするか、少数の児童を抽出するサンブル調査になるでしょうから、市民団体の希望とは、かけ離れた内容にしかなりませんよね。


一部の地域で甲状腺のスクリーニング検査を実施しているのですから、その結果を集計してから判断しないと、意味のない(デメリットの多い)検査になりかねません。知事の発言は納得できます。


http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130418-00000178-mailo-l08 東海第2原発:県内市民団体、廃炉求め署名提出 主婦ら知事と面会 /茨城 (毎日新聞) - Yahoo!ニュース
53分ころから、上記の発言があります。(文字起こししようと思いましたが、聞き取れませんでした) http://www.ustream.tv/recorded/31571399 Ustream.tv: ユーザー IWJ_IBARAKI: 130417東海第二原発の再稼働中止と廃炉実現への署名提出と茨城県知事との面談, 2013年4月17日茨城県庁知事室にて. 市民...