予算書がウェブで公開/入札結果に落札率も明記

市の予算書がウェブで公開されていました

昨年までは無かったと思います。
市長の指示が有ったのか、職員さんの努力なのか、他の要因なのか分かりませんが、ありがとうございます。もし、できるのなら25年度分の決算書も決議後(9月議会?)アップしていただきたいですね。
(なお、この書類は単なる PDF ファイルなのに何故か ZIP ファイルで圧縮されています。一度、パソコンにダウンロードしてから開いてみてください。ただし、200ページほどあります)
常総市ホームページ - 予算・決算


予算について、ちょうど遠藤ふみ江議員が次のようなことを書かれていました。

常総ルネサンスへの道: 一般質問(2014年3月議会) / 学校環境の問題(1)
今年度の予算をみても、教育費は28.8%も減少しております。
それと比較して24%も上昇したのが土木費。
予算書で私が一番目をやる部分が教育費です。
子ども達は、寒くて唇を青くしながら給食を食べているのに(略)

こんなに教育費を下げていたら新聞沙汰になるはず、と感じていましたので予算書を見てみました。
(ま、おわかりかと思いますが、議員のブログを見て予算を確認しようとして、市のサイトで予算書を発見したというのが本当の経緯です。ブログ表記上の演出です)



たしかに、教育費は減少し、土木費は増加しています。
13ページ 歳入歳出予算事項別説明書

(画像がピンぼけで、すいません。以下同じ)



それぞれの内訳を見てみますと、教育費での大きな減少は、ここのようです。
154ページ 教育費の内訳

昨年度は何に使っていたのかを調べるために、常総市のウェブページから平成25年度の予算を見てみると、「水海道西中学校建設事業費  2億2,866万円、 石下西中学校建設事業費 9億4,887万円」という支出があります。
この分の教育費が今年度は減少したということでしょう。



土木費で増加になっているのは、この「道路維持費」ですね。
必要不可欠な増額なのかどうかは知りません。でも、土木費の総額は、2年以上前の額額とさほど変わっていません。つまり昨年度だけ(学校建設のために?)減らしていたということかと思います。
124ページ 土木費の内訳



ということで、議員の書かれたことは間違いとは言いいませんが、誤解を招く表現ではありますね。




なお他に「総務費」が6億円以上の大幅な増額となっています。これは新庁舎の建設費によるものです。
54ページ 総務費の内訳



こんな風に、普通の予算書ではお役所の組織別に書かれているため、わかりにくいのですが、「決算カード」という文書なら、建設費は建設費としてまとめて計算しています。
これを見ると、予算を別の角度から読み解くことが出来ますが、決算後ですし、作成にも時間がかかるようです。(個人でもある程度は作れるし、予算のデータでも対応できるののでしょうが、私はそこまでやる気はありません)

当ブログの2012年6月ごろ(6月18日)に過去の分について、まとめたものが有りますので、興味の有る方は、是非、ご覧ください。



ついでですが、県議会の選挙費として2千5百万円が計上されています。(すべて県の負担ですが、職員等の人件費にも800万円程度の支出です)
単純に常総市有権者5万人で割ると、一票あたり500円になります。
投票券より現金で欲しい人も居るかもしれませんね。民主主義というのは、お金が無いと成立しない制度です。

60ページ

荻上チキ「2014年に覆すべき誤った経済の常識」 ( page 3 ) « ビジネス « モア « ファッション、時計、高級車、男のための最新情報|GQ JAPAN
意識の高い方がしばしば人がおっしゃる、「日本はもう成長しないからだんだん減っていく資産でのんびりうまくやっていこう」、という論調にはご注意ください。こういう意見をファッションとして格好いいと思っておっしゃっているのかもしれませんが、はっきりと有害なんですね。特に若者は気を付けなくてはいけない。本当にそういった社会になると、それはいま持っている人が徹底的に強くなる社会にしかなりません。そして、いま持っていない人が段々と衰弱していくことを肯定することになります。

放射線対策については、ここですね。(消防費-災害対策費 140ページ)
水質検査というのは国の要請による月1回の検査ですが、2011年の4月以降は不検出が続いています。もう、やめても良いのじゃないかと思いますが、市で判断できることではありません。
点検委託料というのは、放射線測定器の較正でしょう。結構な金額ですね。給食の検査は、平成25年2月に検出されて以来、全て不検出ですし、測定開始からの検出は5件しかないので、もう、やめても良いのじゃないでしょうかね。
甲状腺エコー検査の助成は今年も30万円(100人分)を計上しています。甲状腺検査には賛成できませんが、受診者がいなければ、そのまま残る予算ですから、これでもいいんじゃないでしょうか。




入札結果に落札率を明記

つい先日、知ったのですが、入札結果の表に、落札率も表記するようになっていました。
平成25年12月26日分から書くようになったようですね。
常総市ホームページ - 入札結果(平成25年度)
(一部の表記がおかしくなっていますが、そのうち治るでしょう)



全国市民オンブズマン連絡会議では、落札率95%(もしくは90%)以上の場合、談合の疑いとしているそうです。
でも、道路工事のように規格や標準単価のある工事では、普通に見積もれば予定価格との差なんて殆ど出ないんじゃないでしょうか。
安くするには、従業員の賃金を下げるか、協力会社に泣いてもらうしかないわけで、誰も幸せになれないですよ。
入札制度というのは、お金だけで判断する企業の競争の究極の形なわけです。
競争社会(お金を重視する社会・格差社会)を批判することと、入札制度の正常化を求めることとは両立しないと思うのですが、どうなんでしょうね。


既得権益の保護(新規参入者の排除)になるのは駄目ですが、談合(に類するもの)は全て悪だという気持ちにはなれません。
現状の入札方法で問題なしだとは思いませんけども。

CE/建設業界:社団法人 日本土木工業協会【土工協】
落札率の高い工事の入札を談合と決めつけるのは、明らかに行き過ぎだ。予定価格から一〇%、二〇%も低い請負金額では、受注業者は多分赤字となるだろう。(略)
落札率が九五%を超えたら談合を疑えとの説があると言われるが、予定価格設定の方法を理解すれば、落札率を談合の判断基準とすることに無理のあることが自ずと分かるのではないか。


つくばみらいオンブズマンさんが追求されていた茨城県の談合では、県は、明らかにおかしな論理を展開したようです。
そんな馬鹿な 2 「想定落札率」という虚構 市民オンブズマンつくばみらい改め 劣化と失調/ウェブリブログ